2.湿気による障害
(1)金属の腐食
- 相対湿度と金属腐食について
下図は、0.01% SO2を含む空気中に55日間暴露した鉄の腐食と、相対湿度との
関係を示したものですが、相対湿度が60%を越えると、急激に発錆が増加することがわかります。
- 温度と金属腐食について
温度と腐食の関係は、一般的に高温ほどその進行は速くなるといわれています。
20℃〜40℃:腐食速度は温度10℃につき 1.2〜1.5倍
40℃〜60℃:腐食速度は温度10℃につき 2〜5倍
(2)電気機器の絶縁劣化
電気保安協会による自家用電気工作物の高電圧側事故・故障の実体調査例では、事故原因の60%強が
自然現象・自然劣化であると報告されています。中でも雨漏りなどによる絶縁破壊が1位で、雷による
事故件数の倍を越えます。一般に絶縁物はすべて、高湿度下では、絶縁特性が大きく低下します。
産業用小型電気器具類は、相対湿度85%以下での使用規制をしている場合が多くあります。
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